【番外編】別荘は売却できるのか？その流れとポイントについて！

別荘をお持ちでしょうか？

もしあなたが、別荘をお持ちでしたら、売却を検討したことはありますか？

一般的な住宅などは、どのように売却するのかイメージしやすいかと思いますが、別荘の売却も一般的な住宅と同様に進めることができるのでしょうか。そもそも別荘は、戸建てかマンションかなど物件の種類は問わず、日常生活とは離れて短期的な避暑・避寒・保養・休養などの目的で気候や風景のよい土地などに作られる、余暇のための家のことをいいます。では、別荘を手放そうと思ったときには、どのようにすればよいのでしょうか。今回は、別荘の売却について詳しく解説していきます。

せっかく所有した別荘の売却を考えるのはどういった理由からなのか、まずはその理由について見ていきましょう。

別荘を所有していると、維持費や管理費がかかります。別荘にかかる費用には、固定資産税や都市計画税などの税金があります。これらの税金は別荘だけではなく、一般的な戸建てや土地などを所有していても支払う必要があるものです。また、税金だけではなく、いつ別荘に行っても利用可能な状態にしておくために、水道光熱費なども常に支払うことになります。それに加えて、別荘の修復にもコストがかかることがあります。別荘は特に自然が豊かな場所にあることが多いので、自然災害の多い地域であった場合は、災害によって別荘が傷んでしまう危険性があり、そのたびに修復費用がかかります。このように、別荘を所有していると様々な部分でコストがかかってしまうため、そういった部分で負担を感じて別荘の売却に至る方もいるでしょう。

せっかく別荘を所有しても、実際に行く機会が少ないために、手放すことを決意する方も少なくないでしょう。別荘に行く機会が減ってしまう理由としては、別荘の立地、アクセスの悪さが一つの要因となっています。別荘は避暑や静養などの目的で使用することが多いので、自然豊かな場所に建てられます。そういった場所はアクセスが悪いことが多く、行く機会が減ってしまうものなのです。

別荘への足が遠のいてしまうと、せっかく日常から離れて別荘に行くのに、家事や掃除に追われてしまうことになってしまいます。別荘に行く機会が少ないと、食材など必要なものを用意するために毎回買い物に追われてしまったり、久しぶりに行って最初にすることが掃除になってしまい、別荘の醍醐味である「ゆったりと過ごすこと」ができなくなってしまいます。そういったことが面倒になって足が遠のいてしまい、手放そうと考える方もたくさんいらっしゃいます。

別荘が不要になったら子供に相続することを考える人もいるかもしれません。しかし、別荘を維持するためには税金の支払いや管理が必要になりますので、相続を喜ばない人もたくさんいらっしゃいます。相続しようとしたら子供に断られてしまったため、売却を決意する方もいます。

基本的には別荘の売却の流れは、一般的な戸建てやマンションの売却と同様です。それでは、実際の売却の流れをご説明いたします。

まず初めに別荘をどのように売却するかをイメージし、売却方法を考えます。売却方法は二つあります。別荘を更地にして売却する方法と、そのままの状態で売却する方法です。解体すると、解体費用がかかるというデメリットがありますが、土地の使い道が広がるので買い手がつきやすくなるというメリットもあります。一方、解体せずにそのまま売却した場合には、解体費用はかかりませんが、ハウスクリーニングやリフォーム等の費用が必要になることがあります。

売却する際には不動産会社に依頼をしますが、その売却方法には二つ、「不動産買取」と「不動産仲介」があります。不動産買取とは、不動産会社が買い手となり、別荘を購入した後、リフォームやリノベーションをして販売する、若しくは賃貸に出すという方法です。一方、不動産仲介とは、不動産会社が買い手を探し、間に立って両者の契約を成立させることです。それでは、不動産買取と不動産仲介、どちらを選ぶ方がよいのでしょうか。

不動産買取を選んだ方がよい別荘としては、アクセスしにくい場所にある、老朽化が進んでいる、間取りが悪いといったものです。そういった別荘は買い手がつきにくいので、不動産買取を選ぶことで早く買い取りをしてもらうことができ、仲介手数料もかからずに済みます。

売却方法が決まったら、不動産会社に査定を依頼して、別荘がどのくらいの価格で売れるか見積もりを出してもらいます。不動産の売却を行う際は、2～3社の査定を必ず受けるようにしましょう。しっかりとした査定を受けずに売却しようとすると、別荘の適正な価格が分からず、不適正な価格をつけてしまうことにもなりかねないため、なかなか売却できないことがあります。例えば、劣化が進んでいて状態も良くなく、立地も良くない別荘に高い値段をつけて売っても、購入したいという人は少ないでしょう。逆に、不動産の状態もよくて、アクセスもしやすい場所にあるのに安い価格をつけてしまうと、すぐに買い手はつきますが、もっと高い価格でも売ることができたのに、と後悔することになるかもしれません。このように、見合っていない不適正な価格をつけてしまうと、売却を成功させることができなくなってしまいます。ですので、うまく売却を進めるためにも、売却活動の前に必ず2～3社の査定を受けるようにしましょう。そして、その査定結果からどの不動産会社と契約するかを決めます。

不動産会社が決まれば、その不動産会社と媒介契約を締結します。媒介契約とは、不動産会社に別荘の売買を依頼するための契約です。この契約には、別荘を売る金額や、どのように売るかなどの詳細が記載されています。この媒介契約を結ぶことで、売却価格や仲介手数料などのトラブルを防ぐことができるのです。

買い手が決まれば、買い手との間で売買契約を締結します。売買契約には、別荘の住所、面積、売主・買主がそれぞれ誰なのか、手付金の金額、契約解除についてなど、別荘の引き渡しに関する条件が細かく記載されています。契約締結後、買主は売主に手付金を支払います。この手付金は、契約を締結した証拠や、解約や違約の保証としての役割を果たすことになります。

最後に決済と引き渡しを行います。別荘の代金は、先に支払われた手付金を売却代金から差し引いた残額になります。そして、引き渡し日には鍵の引き渡しなどを行なって、売却が完了という流れになります。

実は、別荘の売却は容易ではないことが多いのです。それは、ニーズが少ないことにあります。だいたいの別荘は、先程ご説明したように立地が悪い所にあり、管理費や税金にお金がかかります。このように、別荘を売却するのは容易ではなく、売れずに残ってしまったり、あまり高く売却できずに後悔してしまう可能性があるのです。

別荘を売却するなら、少しでも高く売りたいと考える人が多いでしょう。別荘を売る際にはポイントがありますので、いくつかご紹介します。

別荘をより良い条件で売るためには、別荘の売却を得意とする不動産会社を選びましょう。不動産会社には、それぞれ得意、不得意な分野があります。マンションの売買が得意な会社、どのような物件でも扱える会社、ある特定の物件しか扱っていない会社など、不動産会社にはそれぞれ特徴があるため、過去に別荘の売買経験があり、別荘の売却に関する知識や経験などが豊富な会社を見つけることが重要です。その不動産会社の得意、不得意な分野は、それぞれの会社の公式ホームページを見たり、実際に訪れて質問してみたりするとよいでしょう。

別荘を売却する際に受ける必要のある査定ですが、複数の不動産会社に依頼しましょう。そうすることで、複数の会社から査定結果を受け取ることができ、それらを比較検討できるからです。1社の査定結果しかないと、その価格が高いのか低いのか、適正なのか不適正なのかの判断ができません。便利なのが一括査定という方法です。この方法は、同時に複数の不動産会社に査定の依頼を行うサービスで、登録が一度で済み、複数の会社から査定結果を受け取れるという仕組みです。ご自身で一社一社に連絡を取る方法もありますが、一括査定を利用することにより、手間をかけずに適した不動産会社を見つけることができます。

買い手が見つかるまでメンテナンスを怠らないというのも一つの大事なポイントになってきます。売却したら自分のものではなくなるので、管理をするのは面倒だと感じる人もいるかもしれませんが、買い手が見つかるまで別荘のメンテナンスを怠ってしまうことで、別荘の状態が悪くなってしまうと、買い手がつきにくくなってしまいます。それを避けるために、売却が終わるまで別荘の管理は継続して行いましょう。

別荘を売却する際に、値下げできる最低限度を決めておきましょう。少しでも早く売りたい場合は、値下げをして対応することがあります。それに備えて、いくらまでなら値下げを承諾するのか、値下げの最低限度を決めておくとよいでしょう。そうすることで、価格の交渉が長引いて、買い手が離れてしまうのを防ぐことになります。

今回は、別荘の売却について解説してきました。別荘の売却は、特別な手続きも必要なく、戸建てやマンションなどの一般的な物件と同じように不動産会社を通して行うことができます。売却するときのポイントとしては、別荘の売却実績がある会社を選ぶこと、査定を複数の不動産会社に依頼すること、買い手が見つかるまでメンテナンスを続けること、売却価格の最低限度を決めておくことです。ぜひ参考にしてみて下さい。

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